No.25(諸子百家の群像)  : 

乱世を治める徳と法とは何か?」      

仁(人間のまごころ)や礼(礼儀作法)があれば世は治まるという考えは,孔子
(儒家の祖。春秋時代末期)の徳治主義であり,それによって行われる政治を孟子
(戦国時代)は王道政治と呼んだ。反対に法家は厳格な法で世を治める法治主義を
説いた。


<評価の観点>
関心・意欲・態度:
日本を含めた東アジア諸国に,今も大きな影響力を持つ儒家や法家の思想を,強い関
心を持って意欲的に学習しようとしている。


思考・判断:

「性善説的な理想主義の儒家」と「性悪説的な現実主義の法家」という類型化を足掛
かりとしながら,両者について考察している。


資料活用の技能・表現:
孔子の言行録である『論語』の抜粋を資料として読むことにより,儒家思想の内容に
ついて理解を深めている。


知識・理解:
「建前では儒家,本音では法家」というように,両者を有機的に共存させていく漢王
朝以後の中国史の進展を予想しつつ,思想の内容とその政治的な意義について理解を
深めている。